Four & More / Miles Davis

 

世間ではマイルスを馬鹿にするような声もちらほら聞く。

実際ペット自体はけっこう下手だったりもする。

でも、マイルスという人はまじで偉大な音楽家だと俺は思う。

コンポーザーであり、プレイヤーであり、エンターテイナーであり、

そして何と言っても名プロデューサーであるマイルス。

本当に素晴らしい感性と発想力、そしてリーダーシップを持ち合わせた音楽家です。

 

 

さて、そんなマイルスの代表作とも言えるアルバム "Four & More" は、

64年のNYリンカーンセンター "フィルハーモニックホール" でのライブ録音。

(同日録音の "My Funny Valentine" と2枚組みでセットで売ってるのもある。こっちも超名盤。)

 

メンバーは俺の超大好きなクインテット、

   Miles Davis (tp)
   George Coleman (ts)
   Herbie Hancock (p)
   Ron Carter (b)
   Tony Williams (ds)

だ。 こいつらの演奏はまじかっこいい!

何百回聴いても全く聴き飽きない。

というか一度生で聴いてみたかった。

母さん、あと22年早く俺を生んで欲しかったっす。。。

 

 

さて、"Four & More" で注目すべきは、何と言ってもまずトニーの爆裂するドラミングだ。

このときトニーは18歳だったらしい。

こいつはまじで頭が悪い。

6曲中5曲が超アップテンポで、全部爆音だ。

ジャズドラムというより、すでにロック(メタル?)化してる。

 

トニーは当時からマイルスの超お気に入りドラマーだったらしい。

それもそのはずだ。

このレガート、ポリリズム、爆音フィル、ぐいぐい引っ張るスピード感、そしてものすごい緩急のつけ方。

ハラハラドキドキのストーリー展開の大部分を創り上げているのは、間違いなくトニーだ。

トニーは毎回のライブで、常にマイルスの期待以上のことをしていたんだと思う。

 

そしてもう一人注目すべきはもちろん、俺の尊敬するピアニスト Herbie Hancock だ。

こいつはまーじでかっこいい。

アドリブもバッキングも超クールで熱くって、そして激テクい。

そしてリズム感がよすぎる。

(リズム。先日から書いてるように、今の俺の一番の課題だ。

ブラックの野郎どもは半端なくリズム感がいいが、その中でもハンコックは抜き出ている。)

ハンコックは理論派ジャズマンの代表格としてしばしば挙げられる。

でもこのアルバム聴いてると、どこかで確実に理論を超越してると思う。

なぜここまでできるんだ、この人は。。。と。

ほんとただ感嘆するのみです。

 

そしてこの頃のハンコックとトニーの演奏スタイルは非常によく似てると思う。

2人の間には実は同じ代数系が潜んでいて、同型写像でも存在するんじゃないかってくらい。

シンクロ率もまじ半端ない。

どっちかが3個取りや2拍3連やり出せば、その数秒後には必ずシンクロしてる。

 

そしてハンコックも、ストーリー展開の仕方が非常に巧みだ。

"So What"のマイルスのソロの最後の2コーラスとか。

"Joshua"のソロ、"Four"のテーマのバッキングとソロ、"There Is No Greater Love"のバッキング。

 

2人とも思いがけないことを次から次へと突発的にやってるように聴こえるけど、

でも実はそれは彼らの中での大きなストーリーのうちのほんの一部分に過ぎない。

何度も何度も聴くと、彼らの音楽のつくり方が如何に巧妙であるかがよくわかる。

こいつらはほんと頭が悪い演奏してるけど、

でも実はめちゃくちゃ頭がよくて、そしてかっこいい演奏してると思う。

 

ちなみにベースのロン・カーターが全然演奏についてってない。

それが聴いててめちゃくちゃ楽しい。

"Joshua"のBメロ(3拍子と4拍子が交互に出てくる)に入るあたりでカーターが必ず遅れる。

するとトニーが止まる。

怒って止まったのか、呆れて止まったのか、カーターをいじめるために止まったのかはわからないが。笑

そして次のAメロでトニーが復帰して、テンポを取り戻すってわけ。

ほんと聴いてて愉快だ。

 

 

そんなわけで。

素人から玄人まで楽しめる、超熱い名アルバムだと思います。

これを聴けばマイルスやトニーやハンコックが大好きになると思います。

(ちなみに他のメンツに比べてちょっと地味だけど、コールマンのtsもわりとかっこいい。)

みなさんぜひ聴いてみてください。

 

 

 

 

(以下私的メモ)

 

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若井優也 について

jazz piano, mathematics, igo, shogi.
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